香落>相振飛車+下手穴熊

香落>相振飛車+下手穴熊

香落で下手は75歩から78飛として相振飛車を選ぶ、上手は左香が無いので居飛車の選択は少ない。
下手は香落の利点で1筋の攻めが負担では無い、むしろ中段の76飛が16飛と廻る狙いもある、従って上手が14歩を突く事も多い。
下手は低い構えで一直線に48金型の穴熊に囲った、次ぎに石田流から56銀で定跡通りに6筋攻撃を目指した。
上手は相振飛車の定跡の一つの金無双の囲いから54銀の相腰掛銀を目指したが、香落では1筋の攻め味が弱かく33桂型も待機模様だ。囲いを含めた作戦が消極的過ぎた。
下手は一直線に攻撃形を目指すがある程度の手数はかかる、上手は有効な指し手が飽和状態になってしまい、手待ち含みの手が増えてきた。
下手の理想形は、2歩を入手しての64歩・同歩・65歩・同歩・64歩であり、その形で次ぎに65銀と出来れば金無双は受けが難しい。
それには手数がかかる事の問題と同時に、2歩をどこで入手するかが問題であり、歩を渡した時の上手の反撃が厳しい事も問題だ。
香落では上手の反撃の端攻めが厳しくなくて、さらに本局では穴熊なので2筋と3筋の反撃も緩和されている。

相振飛車+下手穴熊


香落の下手穴熊に対して、上手は金無双で手待ちするのが疑問で、2歩持駒の効果が少ない。例えば玉側からの盛り上がりが課題だった。
下手は不足する1歩を8筋では無く、9筋で入手を図り95歩と突き捨て、65歩・同歩の後で95香で歩を入手した。
上手は95同香か94歩かで迷う、95同香は同角で64香と64歩の狙いを受けきれるかの課題になる。
上手は94歩を選んだが、64歩に95歩ならば65銀・43銀・74歩の展開になる。
本局は66歩と逃げて65銀に43銀とかわしたが、94香・同香・74歩以下似た展開になった。
上手は金無双の弱点を攻められて受け一方に追い込まれた、ひたすら受けて、最後は二枚飛の攻め形まで作ったが、どこまでも穴熊が固くて受け切れなかった。