香落＞四間飛車対天守美濃
香落の上手は下手の攻めを待つ。
だが仕掛けの権利は有っても、上手の囲いが進むと難しくなる。
下手も玉の囲いを強くするのは、１つの考え方だが、力戦になる。
玉の固め合いの力戦で、作戦勝ちもまた難しい。
上手の３四銀かたは、下手が飛で１四歩の交換交換を目指す時の対策が必要だ。
１二飛からの飛交換は強気だが、玉の囲いが終わっておれば有力だ。
ただし下手のみの仕掛けの権利が出来る。
淡淡と、玉を囲い、組み替え、下手が堅くなる途中に上手に離れ駒が出来ると下手は迷う。
香落＞四間飛車対天守美濃
下手の駒組はかなり、欲張った感がある。
だが、上手は下手の１六飛の時以外は、反発の機会は難しい。
下手の天守美濃は、横の攻撃に強いが、縦の攻撃に弱い。
故に、上手の囲いが盛り上がると、対抗して縦に強く組み替える。
そうなれば、完全に持久戦になる。
上手が、下手１六飛の時に動かず、１二飛とした結果は、下手に囲いを続ける余裕が出来た。
ただし、上手は下手の玉を狙っているので、縦に強い囲いに組み替える必要がある。
その最中の上手の８三銀という銀冠への組み替えは、６一金が離れる。
これは大きな隙だが、誘いでもある、下手が仕掛けるか見送るかを選べるチャンスであり、自らの長期戦の放棄にもなる。
本局は飛交換から、下手が駒得になるが、８五歩から玉を攻められた。
結論は難しいが、下手は作戦が分裂した結果となった。
受けすぎた面もある。