香落>相振飛車・相金無双

香落>相振飛車・相金無双

香落で下手が3手目に75歩として相振飛車を目指した、上手は向飛車に構えた。
平手の相振飛車の定跡形の1つと類似した駒組に進んだが徐々に香落ならではの駆け引きの場面になった。
下手は28銀と金無双を目指すが、香落では1筋に近づく美濃囲も有力だし、穴熊ならは正面から香落を主張する。
下手は74歩交換から76飛として16歩を突いた、上手14歩を受けない場合は16飛から14歩交換が狙いだ、21桂も使い難い。
下手66歩に対して上手は26歩と交換を目指したが、下手は65歩・27歩成・同銀として26歩と組み直した。
これも香落ならではの構えで1筋が狙われ難いからだ、玉は広い作戦だが上手に近づく意味もある、普通に受けて後に17銀から26銀を狙う指し方もある。
下手は67銀が普通で77角成から85桂は無理筋だ、64歩交換から86角として上手の54銀に95歩と仕掛けた、95香と92歩の形は損得は微妙だ。
上手は待ちながら24飛・33桂といっぱいに駒を使い、下手は75銀形を築いた85桂から74歩・同歩・73歩が狙いだ。

相振飛車・相金無双


下手の95香は端の攻め味を少なくしているが、44角の利きからは逃げている、ただ85桂に88角成で忙しい。
下手28玉は上手に手がないと見て玉を38金から48金左と固める狙いだ、ここでも香落が利いていた。
上手は有効な手がなく駒の入手しての25歩狙いで93歩と打開した、意表を突いたが損も大きい。
下手はあっさりと清算して91歩成・同銀・56香とした、駒得してから7−8筋の攻め駒が動けば有利になる筈だ。
上手は93歩の時の狙いの25歩・同歩・26歩を目指し、下手は26同飛から素直に応じたが再度の26歩から36歩が厄介だった。
35銀打は悪手で清算して35飛が受け難い、36歩は詰みを見逃した悪手だが既に対応は難しいかった。