香落＞四間飛車・３四銀＋急戦
上手の３四銀からは、力戦調で４五歩の裁きを狙う。
従って、下手の急戦は、４五歩・同銀と角交換を避ける手段が有望だ。
本局の単に、１四歩の仕掛けも常套で有効だ。
ただし、２四歩の突き捨てや、１三歩・同香成と受けた時は道が分かれる。
定跡では、１八飛と廻り、１四飛と浮くのだが、３四銀型は複雑だ。
四間飛車では、この形は４五歩の角交換が出来ないので、上手は１三歩を受けなかった。
下手は、飛と香で端を破るが、上手も微妙に遅らせて、大捌きを狙う。
細かいながら、大駒総交換になるが、下手は駒得であり一応の成果を上げた。
ただし、上手の囲いを直接攻める形でないので、攻め合いとなった。
香落＞四間飛車・３四銀＋急戦
攻め合いは、下手の受けの力が試される。
実戦的には、難しい局面が続く事が多い。
上手も自陣に手が戻る事は、苦しい局面だが、下手がどの様に評価するかだ。
玉方の端攻めが成功して優位に立ったが、壁金を残したのがつまずきだった。
次第に狭い玉を、一方的に攻められて、攻撃が廻ってこない。
下手は、受けと攻めのバランスを崩したのが失敗だった。
強く、攻め合いを目指せば勝機はあったが、自陣に駒を投入しすぎて戦力を失った。
終盤の力勝負は、下手は不利だ。
下手は、チャンスを見送ると予想以上に、再度の勝機は来ない。