香落でも上手の中飛車はあります。
そして、中飛車と聞いて直ぐに浮かぶのが、１：平目戦法と２：６四銀型です。
しかし、４三銀＋３二金から通常の平手の様に４五歩と角交換を目指す作戦もあります。
この戦型は、端香の有無があまり関係ない：３三桂の形になりやすい。
下手に端を破られても、時間稼ぎができる 等があります。
その間に上手は中央から攻勢を取ろうとします。
下手は、速度計算が出来ておれば特に変わった指し方は要求されません。
あえて言えば、３二金型と６四銀型のどちらが上手の作戦かを見極める事でしょう。
下手が、１八飛から端歩交換に出ると、上手は４三銀型になりやすく３二金型となります。
ただ、上手に５五歩位取りを許すと下手は急戦がやや難しくなります。
持久戦では、下手は何を主張するのか難しくなります。
上手の自然な５五歩位取りからの金銀の盛り上がりに対して、下手の作戦は失敗でした。
玉の囲い合いの、徹底した持久戦ではなく、角の働きの弱い中途半端な半急戦に
なりました。
これは、香落のハンデが出ない作戦で、上手の捌きに対してミスがでて大差で
負けになりました。
下手の引角は、完全な持久戦になれば、上手の端を狙いますので働きます。
中央での限定的な開戦は、上手は理想的な捌きの展開になりました。