角落>急戦矢倉・58飛

角落>急戦矢倉・58飛

下手が居飛車で36歩から35歩と伸ばし、37銀と繰り出す。
上手は、下手が攻勢と見て72飛と軽く動くが、下手は58飛と動き局面が動く。
35歩型は22銀が壁になる効果があるが、仕掛け自体は力戦的ではっきりしなくなる。

72飛は金銀の動きを保留して様子見だが、居玉で58飛とするとリスクの高い展開となる。
下手は金銀が出て、自陣の飛と角が通る展開が急戦向きだ。

多くの桂香歩を含むと本格的だがそれは持久戦の駒組だ。
下手の56飛の浮き飛車が問題で、上手の金の進出を許した。
ただしそれ自体は攻めは細く、下手の誘いの隙の意味がある。

実は上手は、22銀と43金が動きにくく、手が詰まっている。
右金の進出は局面を動かす意味があり、勝算がある訳でない。

上手の64金・84飛から55歩から56歩は相当に無理な手作りだ。
75金に57角・66歩は読み筋だが自信はない、66飛に65銀は勝負手気味だ。
65銀に対して、同飛がある、上手の読みは以下・同桂・84角・54飛・58歩・84飛だ。

角落>急戦矢倉・58飛


飛交換は下手が良く、角銀交換だが84飛があまり働かない。
下手は、飛銀だけでは攻めは薄いが、飛桂香を狙える。

上手が何もしないと、下手のゆっくりの攻めだ間に合う、65同飛はあった。
本譜は下手が手が難しい展開になり、特に23銀と壁を解消できてようやく上手が有利になった。

下手は以下の指し手に疑問手が多い、自陣の駒を使おうとして陣が崩れた。
具体的には、上手が自陣の飛を64飛から69飛成と使い差が付いた。
上手の陣形は、壁銀を触らずに、5筋と6筋が狙える事が理想だ。

下手は居玉のために、自陣の玉頭の攻めを回避したが、その囲いと組み立てが良くなかった。
居玉の58飛は部分的には上手は困るが、動けないだけで本格的な攻め合いでは下手の玉も絡む。

上手が無理に動いたが、全ては下手が居玉だったからだ。