角落になると、定跡以外にも下手に色々な指し方があります。
それは上手も同様です。
代表的な物は、下手が居飛車から２枚落風に４五歩の位を狙う
指し方や、振飛車穴熊です。
前者は玉の整備に廻ってしまわない強い攻撃の姿勢が必要で、
後者は上手の端攻めを誘う位の気持が必要です。
上手のオーソドックな居飛車に対して、下手は角道を開けず、
左銀の斜め棒銀と引角の攻勢の力戦を目指しました。
ただ、どこを集中的に狙っているかは判り難いです。
平手・香落ちの「鳥刺し」は角頭と、端が狙いです。
角落ちですから、端狙いになりますが、やや遠大でかつ、上手
居飛車では、普通に守備駒がいます。
下手の浮飛車も将来の３七桂を見たと思いますが、機会が
無かったです。
問題は守備駒が、金１枚の守りでしょう。
上手は特に反発せずに、自然に居飛車で指しました。。
玉と銀の守備に、金が適度に加わります。
そして、飛先の歩交換から、金銀で守備が金１枚の下手を狙いました。
これで、数が足りない下手は「８八金＋７八玉」で受けようとします。
上手は特に形を決めずに中央に動きます。
陣形整備が難しいと見た下手は、一直線の端攻めに行きますが、
駒損が大きく、かつ守備も固くなく、逆に守勢になりました。
下手は端に拘った攻めでしたが、逆に飛を狙われて切れてしまい
ました。
浮飛車が狙われた形ですが、構想に問題がある状態での攻撃事態が
難しかったと思えます。