角落での、上手の向飛車は関西流とも阪田流とも呼ばれます。
しかし、阪田流向飛車の基本形は、２二飛で２筋を互いに突く
形です。
そして、３−５筋の歩を突いて、５三銀・４三銀・３二金・３三桂
から２一飛とする構えです。
上手は、右金・右桂・玉の盛り上がりで、２一飛が自由に動ける
形になります。
少なくても、その形をダイレクトに目指すならば、初手は２二飛か
２四歩・２六歩・２二飛の２通りになります。
それ以外は、下手に２六歩から２五歩を急がれるとその形には
なりません。
下手は、そのように組まれても悪い訳でないし、対応も色々です。
ただ、居飛車でも相振飛車でも、力戦になります。
上手も作戦として、駒組の目標はありますが、それ以降は下手の
対応で変えて行きます。
ひとつの上手のバランス形です。
上手の注文に対して、下手は普通の対応でしたが、角を上がった手が
大駒を上手の金銀に近づける疑問手でした。
駒を繰り替えれば、結局は手損で終わる形ですが、手詰まりでない
時は、やや危険です。
上手に飛の展開に、２五歩は狙いですが、歩が２五で向かいあって
いる場合は絶えず、２一飛の振り戻しがあります。
それで、悪いかどうかは桂を持った時の使い場所があるかどうかです。
なければ普通で、下手も充分になります。
上手に使い場所があると、一気に決戦になりかねません。
それは、下手の好む展開ではないでしょう。