角落・特に下手振飛車は位の将棋が無難とされています。
ようするに、歩を付き合い位を取らせない。
上手は金銀で戦い、下手の飛と角はそれに近づかないのが戦略です。
位と取るとそこが争点になり、金銀の戦いになりやすです。
もう一つは端です。
上手と下手の、勢力が同じになりやすい所です。
下手振飛車・特に三間飛車は、昔からの本定跡ですが、手詰まりに
なりやすいとも言われます。
打開した方がやや無理気味ですが、本局は７五歩型です。
平手なら石田流もありますが、上手が棒金模様になるのが定跡です
から、７八飛型です。
７筋の歩交換から、上手が落ち着かせましたが、撤退構想は疑問
でした。
７三桂の活用が可能の判断ですが、穴がありました。
意外な戦いになりました。
上手は、７四金＞７二金＞７三桂＞８一飛の構想ですが、端攻めを
甘く見ました。
下手はチャンスは掴んだのですが、２四歩に２六歩、それから４七金
、出来れば銀冠を考えるべきでした。
少なくても４七金で高美濃は必要でした。
かくて、９筋は破れて有利になりましたが、５筋の角頭を狙われ、
次ぎに１筋端攻めから２四桂と攻め合いになりました。
１八歩とか落ち着かすと上手は困る筈ですが、本譜の攻め合いも
困ってはいます。
攻め合いしかないですから、ただ下手はそれは怖いです。
下手は攻撃を続け、駒得を重ねましたが、自陣の弱さから混戦に
なりました。
あとは力較べで、下手は望まない戦いで、玉さえなければになり
ました。
下手は左辺で成果を上げ、右辺で苦しみ、トータルで難解になり
優位を守れなかったです。