角落>下手矢倉26角+上手右四間
角落で下手が早囲いでなく、オーソドックに矢倉に組む。
ただし、下手が端歩に手を抜いた当たりから微妙に雰囲気が変わった。
上手も右四間飛車から応じるが、下手の動きに敏感になる。
下手は、通常の46歩・36歩・47銀の形を目指さなかった。
35歩の交換を角で早くして26角と右に引いた。
これは平手感覚であり、角落ちでは挑発的だ。
上手が通常に組めば、36銀・46歩から45歩の仕掛けが厳しくかつ手得だ。
定跡でないのは、角落ちでは位の維持優先と、大駒を上手に近づけない事に反するからだ。
上手は危機感を持ち、非常手段を考える。
75歩の交換を保留して、33銀から24銀と26角を狙った。
下手が妥協せずに、36銀・46歩・37桂の陣形を引いた為に上手も引けなくなった。
上手の35歩は、仕掛けるにしても迷う所だ。
下手の応手も同様だ。
角落>下手矢倉26角+上手右四間
上手は、35歩と35銀と15銀が有った。
普通は15銀から角を取る、35銀は47銀を無くす。
35歩は同銀でなく同角を警戒した上の強引な手だ、15銀・同角・同歩も似た意味だ。
24銀と26角を交換しても、36銀が残る方が2筋に守備駒がいなくなると受けにくい。
下手は上手の心配ではなく、35同銀・同銀・同角と進めた。
これでも2筋は弱いが、35銀よりは破られにくいので、36歩とした。
難局になった下手は25桂としたが、34銀と飛角両取りに受けられて困った。
下手は覚悟を決めて、攻めに攻めたが駒不足になって行く。
接近戦に弱い大駒を捨てて絡むが、今度は切れ模様になった。
上手は攻めずに受けに徹した。
下手は、攻めが途切れて敗れた、26角自体が敗着でないが、大駒の捨て場所を誤ったのはその平手感覚が原因だと思われる。