角落>下手矢倉+上手右四間
角落で下手がオーソドックに矢倉に組む。
早囲いではなく、じっくりと78金から組む、上手の急襲はない形だ。
上手も右四間飛車から64銀と金銀3枚の囲いを目指す。
ところが上手に重大なミスがでた、61金を52金とせずに6筋の歩の交換を行った。
ここは、交換後に61飛とするのが必要だ。
下手が将来に79角から35角と攻めた時に角筋から逃げる。
上手が、64銀・73桂から75歩交換した時の下手の74歩なら85桂から攻め合い勝ちだ。
ただし、上手の飛が62ならば73歩成が当たるので成立しない。
上手は手順前後のミスを、再度61飛とする事で解消する必要が生じた。
上手の陣形は33銀と33桂があるが、64銀型は33銀だ。
また、42金と52金があるが、42金型は61金が43金に移動する。
本局の上手は作戦を狭めた。
下手は、形を予測して仕掛けた。
角落>下手矢倉+上手右四間
本来は上手は簡単に崩れる形でない。
本局は手損と24歩の応手の間違い等で、一気に崩れた。
下手が66銀から、上手玉を43に落とした時は有利に見えたが決め手がなかった。
下手が飛を取り、23飛成りの形は完全成功だ。
上手は、ミスが重なり直前では対応がなかった。
4筋を弱くして、41飛の形は辛い。
守りの金銀を剥がされる展開は粘り憎い。
本譜は、下手必勝の23飛成から、下手が飛を2枚切るという暴走で逆転した。
上手は、駒を渡さない攻めがない形だからゆっくり攻めて充分だった。
42飛成で33銀成、次の33竜で33銀成から44銀で良かった。
33竜から43銀では切れた。