飛落>左銀冠
飛落ちで、下手が居飛車から腰掛銀にして、次に左銀冠に組む。
腰掛銀は攻勢なので上手は、4筋を中心に金銀を集めた。
そこで下手は、6−8筋で左銀冠に組みなおす。
その方面に金銀の少ない上手は、早くに駒組が飽和して、方針を迫られる。
上手は55歩から強引に動き1歩得するが、下手が68角・77桂・49飛とした形は98香から99飛の端攻めが見える。
玉以外の守りがない上手はそれでは持たないので、56歩と益々動かされた。
下手は5筋を制圧すれば上手の3筋の金銀が遊ぶ。
それでは、37にと金を作っても間に合わない。
上手は53歩、52歩と低く受けるが、こじ開ける。
ここでは、下手の選択は多いし、上手はゆっくりが一番困る。
本局は一気に潰しに掛かった。
飛落>左銀冠
下手65銀は強力だが、55銀打や46角の厚みも有力だ。
上手55金は苦しく、64銀や74銀で上手は困っていた。
24角から31銀は、安全では無い攻め方だ。
42角の形は、32金が捌けたので、下手は慎重になるべき所だ。
32金から65桂打は、手順前後で紛れた。
64玉に66金も焦っていて、54歩に73桂成がポカだった。
55歩と取られて切れている。
下手の唯一のリスクの「攻めが切れる状態になった。
下手は駒組勝ちしたが、抑え込んで中央を破る機会を生かせなかった。