飛落>右四間飛車:1

飛落>右四間飛車:1

飛落での、下手右四間飛車の昔の本定跡です。

古くから飛落の本定跡と言われてきた「右四間飛車・腰掛銀」ですが現在では
実戦的にはほとんど指されません。

上手がわざと下手が苦労するように作った定跡との考え方が広まったからです。

簡単に言えば、もっと下手は有利な駒組があるのに、難しい作戦を選ばされて
いると考えられています。

有利ではあっても、かなり勉強と経験が必要です。
ただし上手が有利ではなく、下手が間違いやすいだけです。

まずこの定跡は序盤が重要です。

上手桂止め(3三桂)定跡ですが、下手が手順ミスをするととたんに、
1:3三桂省略
2:角止め(3三角)
3:金止め(3三金)
などの紛れがまっています。

飛落>右四間飛車:1


下手の囲いは、旧定跡では「8七銀+6八金+5八金」です。

これに対して上手は、「6三金+7三桂」を基本に6五歩とか6二玉とかを組合わせます。

囲いが終わると、手詰まり状態になります。ここで下手が打開するのが定跡ですからかなり
無理な事が分かります。

本局は、上手が下手の力を試す意味で早くに5五歩から仕掛けました。

流石にこれは無理なのですが、下手の攻めもあやしく微妙な展開になりました。

ただ、これはあくまでも上手の指導的な指し方で、勝敗を争う時は指さないでしょう。

ただ最近では、下手が早くに6五歩の位取りを行う事が多く、それに対して上手が類似の
仕掛けを行う事もあるようです。