「日本の首領」について
元読売新聞勤務の作家・飯干晃一の原作「山口組三代目」・ 「仁義なき戦い」は山口組三代目組長田岡一雄をモデルにした小説 ですが、実名やかなり明確なモデルが存在するのが話題です。 克明に書いた「仁義なき戦い」は映画化され、大ヒットになり シリーズ化となりました。 何故か、映画は実録という呼び方がされています。 実録・ヤクザ映画シリーズです。 「日本の首領」も次々映画化されたシリーズです。 「日本の首領 完結篇」はその名の通りの完結編で、関東と 大阪の対決となります。 台本は題名はないが、製作意図が書いてあります。 「製作意図:東西両巨頭の対決に日本最大の黒幕が加わって 、ドンの座を争う壮大なロマンの完結編を製作したい。」 ヒットシリーズの完結編を作るという意味ですが、3大スターの 共演という意味で、原作者の意図という訳でないでしょう。 原作者は多くの取材があると思われる、モデルも判るように 書かれていますが、それと映像の関係および実状は、不明なの でしょう。 これ以降、原作者の意向とは離れて「実録」という言葉が氾濫し、 一つのドキュメンタリー小説の形になったとも言えます。 当然ながら、実名・モデル問題は論議になりますが、映像はそれを 利用したと言えます。
台本について
題名:「日本の首領 完結篇」 注:保有台本には題名とか予定稿とかの記入がない。 原作:飯干晃一「日本の首領」 脚本:高田宏治 演出:中島貞夫 キャスト(保有台本には、役者名は未記入ですので()で記入) 松風会会長・大石剛介:(三船敏郎) 大石きく江:(桜町弘子) 大石郁子:(山本由香利) 大石興産専務・中神敬志:(渡辺文雄) 長友一家組長・関野礼行:(佐藤慶) 荒浜義一:(岩尾正隆) 新藤組組長・新藤徳太郎:(待田京介) 政民党中同会会長・刈田重徳:(西村晃) 伊庭官房長官:(仲谷昇) 住宅公団総裁・里見:(稲葉義男) 帝国興業会長・横川健太郎:(安部徹) 大山の秘書・志賀竹之幼:(小林稔侍) 鬼島検事正:(鈴木瑞穂) パクリ屋・花山七郎:(田中浩) 木村の娘・由紀子:(大谷直子) クラブのママ・庄内良子:(京唄子) 医師・一宮恭夫:(高橋悦史) 一誠の長女・一宮登志子:(二宮さよ子) 中島組系川西組組長・川西明:(菅原文太) 右翼の黒幕・大山喜久夫:(片岡千恵蔵) 大阪・中島組組長・佐倉一誠:(佐分利信)
ドラマ「日本の首領 完結篇」について
キャストの記入がない、予定稿は珍しくないですが、題名も仮題 もない台本は、珍しいです。 豪華キャストの共演が売りなので、調整中と考えると準備稿なの でしょう。 あるいはそれ以前かもしれません。 とにかく、大ヒットシリーズの完結編で、特別だった可能性も あります。 普通の事ですが、台本と映像の相違点はありますが、決定稿とも 判らないし、意味を求めても仕方ないです。 大ヒットシリーズや、大スターの共演には、色々と噂とも都市 伝説とも言える事が残っています。 それの検証は、本サイトとは別です。 映画等の題名に「実録」が増えるきっかけや、モデル問題を語る には欠かせない作品という認識で良いでしょう。 日本映画におけるヤクザ路線は、これ以前も以後もありますが、 ひとつのスタイルの追加と見ることが出来ます。
原作がある場合はそれも考慮します
色々な呼び方があり、少しずつ意味は異なります
ここではやや影の部分といえるシナリオを読みます