「刑事物語`85」について
昔も今も、警察・刑事を主人公にした連続ドラマは制作されています。 特に原作はないですが、実力のある脚本家が多く起用されています。 職業的には、警察関係の他に民間機関・検察・弁護士など広いです。 ただ筆者の記憶に残っているのは、アクションものではなく地味な 捜査物や謎の設定や解明にアイデアがあるものです。 冷静に考えれば、矛盾点やいわゆるご都合主義の部分もあります。 一般に連続ドラマは、1時間物が多くそこに詰め込める内容は 限定されると言えます。 原作のないシナリオでは、逆に原作から無理に変える操作がはいら ないのでかえって矛盾が少ない傾向があります。 「刑事物語`85」は文字通りその時期に制作されたオーソドックスな 刑事ドラマです。 東京の山手署を舞台に、ベテラン・中堅・新人と幅広い刑事を 配してそのギャップや事件での意見の対立や協力を地道に描いていた 印象があります。 個人的には、印象に残る刑事ドラマです。
台本について
私が保有している台本は、決定稿でキャストもレギュラーは記入 されています。 題名「刑事物語`85」・「妻と夫の間」 放送「日本テレビ 放送日不明」 制作「日本テレビ にっかつ」 脚本「柴 英三郎」 主なキャスト 本庄日出夫巡査部長: 渡瀬恒彦 新町明巡査: 堤大二郎 八島卓一警部: 中条静夫 宇田川右太郎巡査長: 佐野浅夫 木沢烈巡査: 柄本明 大坪省三巡査部長: 萩原流行 青木紀信巡査: 船越栄一郎 水田武治巡査部長: 川谷拓三 石川澄子(本庄の恋人): 萬田久子 久野芳恵(新町の恋人): 安田成美 たぶん第1回で、新町と久野の出会いや、本庄と石川の掛け合い もかなり含まれます。 新町はこの回は、まだ交通課です。 事件は女性の連続殺人事件、そしてまた起きる。 いわゆる小さなミシングリングですが、そこにプラスアルファの 事件が舞い込みます。 初回という事で刑事の紹介と、主役の本庄と澄子、新町と芳恵 にも場面がかなり使われているので事件自体は、このシリーズ では単純でよくあるパターンです。
連続刑事ドラマについて
大きくわけて、アクション系と本シリーズのように事件を主体 にした地味で堅実なものがあります。 後者の代表としては「7人の刑事」「特捜最前線」「87分署 シリーズの日本版」等があります。 現在でも原作の有無を問わず、色々な主人公で作り続けられて います。 ストーリー展開的には、多くの捕物帳系と同じ系列と言える でしょう。 サスペンスとはやや趣は異なりますが、サスペンスと総称される ことが多く、また時代物とは区別されていますがむしろ同一 系といえるものが多くあります。
原作がある場合はそれも考慮します
色々な呼び方があり、少しずつ意味は異なります
ここではやや影の部分といえるシナリオを読みます