霧のむこうに:清水坂おもいで小路

「霧のむこうに:赤と白の賭け」について

仁木悦子は、仁木雄太郎・悦子兄妹>浅田悦子、吉村駿作、三影潤
等のシリーズ探偵ものの作品群と、子供等を主人公にした作品群や
日常の出来事や一般の人々を主人公にした作品群の多い作家です。

「赤と白の賭け」は複数の、作品群を含む短編集です。

吉村駿作シリーズの「幼い実」、浅田悦子シリーズの「ひなの首」、
子供から見た「悪漢追跡せよ」等も含みます。

他の収録作も、一般の人々を主人公にした作品といえます。

「霧のむこうに」は、記憶喪失の主人公の男と一緒に暮らす女性
が、子供が生まれる事になり男が記憶を戻す為に、過去を探し
だし始めた事で事件が起きます。

あらずじは、かなり省いていますが、一旦平凡に落ち着いた生活
が、記憶を取り戻す行動で再度、揺らぐ展開です。

サスペンス・ドラマで多い、記憶喪失もので、登場人物も少なく
特殊なドラマ化の障害もないので、不思議と複数回映像化されて
いるようです(やや曖昧ですが)。

ほとんど変更なしに、映像化できるという作品ですが、該当映像
を見た記憶はありますが、異なる作品だった可能性もあります。
かなり昔の事ですから・・。

台本について

題名:「京都サスペンス:清水坂おもいで小路」
    :19881年

原作:「霧のむこうに」
     仁木悦子 「赤と白の賭け」収録短編

脚本:中村努
演出:井上昭

キャスト
木村トミ子:松原千明
土井幸次(山下貞晴):田中邦衛

ドラマ「京都サスペンス:清水坂おもいで小路」について

台本のキャスト覧が少ないです、全部で5名です。

ドラマは、東京局制作が主体でしたが、大阪・名古屋でも、
いくつかは制作していました。

これは関西制作のサスペンスドラマのシリーズの1作です。

山村美紗・松本清張・森村誠一等の作者名のシリーズや、乱歩賞
・直木賞作家シリーズもありましたが、「京都サスペンス」シリ
ーズも定番で、複数回ありますので、正確には回数も必要かも
知れません、ちなみに本作は2回目でしょう。
現実は、山村美紗作品が多いです。

台本は、シンプルで内容も原作とほぼ同じです。

大きく異なるのは、原作の「赤羽」「田園調布」が、「京都」
「奈良」になっている事ですが、なにしろ京都サスペンスですし
進行には本作は全く影響はありません。

題名を変える必要は、それほど強くはなかったと思いますが、
京都に拘ったのと、過去に原作名のドラマがあった事が理由
ではないかと、思います。

原作がある場合はそれも考慮します

色々な呼び方があり、少しずつ意味は異なります

ここではやや影の部分といえるシナリオを読みます