「鏡は横にひび割れて」と「大女優殺人事件」について
アガサ・クリスティは、多くの作品と読者が世界中にいます。 それに、比例して作品の映像化も行われています。 自身や他の脚本家による、演劇脚本も多く書かれています。 海外作品の日本での映像化は、決して珍しい事ではありませんが、 特にあえて海外作品を原作に選ぶ必然性は、判りません。 国内作品原作でも、映像化による変更は多い事は珍しくありませ んが海外作品では、当然の様に生じます。 クリスティ作品は、本国ではシリーズで映像化されており、日本 でもビデオ・DVDで販売されています。勿論、映画化もあります。 クリスティ作品には、レギュラー探偵としてポワロが登場します。 これと同様に、人気があり作品数が多いのが、ミス・マープルです。 「鏡は横にひび割れて」はその中でも有名な作品の一つです。 主な映像化は クリスタル殺人事件 The Mirror Crack'd, 1980(UK) 監督 ガイ・ハミルトン 脚本 ジョナサン・ホールズ、バリー・サンドラー 出演 アンジェラ・ランズベリー(ミス・マープル) 鏡は横にひび割れて Mirror Crack'd From Side To Side, 1992 監督 ノーマン・ストーン 脚本 T.R.ボウエン 出演 ジョーン・ヒクソン(マープル) 大女優殺人事件 演出 楠田泰之 脚本 寺田敏雄 出演 岸恵子 等ですが、世界中ではより多くあると思えます。
台本について
題名:「鏡は横にひび割れて(仮)」:台本:決定稿 「大女優殺人事件」 2007年:ドラマ題名 原作:「鏡は横にひび割れて」:アガサ・クリスティ 脚本:寺田 敏雄 演出:楠田 泰之 主なキャスト 馬淵淳子(推理マニア):岸恵子 漆原ルリ子(東大出のハウスキーパー):はしのえみ 堂本信吾(静岡県警捜査一課長):永井大 紺野警部(静岡県富士中央署の刑事):小林隆 島倉刑事(静岡県富士中央署の刑事):正名僕蔵 住田亨(真里奈の現在の夫。映画監督):草刈正雄 鳥羽悟(鳥羽洋子の旦那):谷隼人 志村英里子(真里奈の付き人):片桐はいり 暮山真里奈(女優):浅丘ルリ子
ドラマ「大女優殺人事件」について
アガサ・クリスティ作品の第2弾となっていますが、基本的に 単発ドラマです。 背景を日本に設定して、単発ドラマとなればドラマの作り方も 変わります。 しかし、大きなストーリーの流れとしては原作を元にしています。 クリスティは、最も毒を操った作家と言われています。 本作もそれにならった様な毒殺の疑いから、連続殺人が起きます。 日本のミステリドラマは、キャスティングを見れば犯人が分かる といわれます。 本作は、疑わしい人物とキャストを複数に配しています。 その面では、配慮されているように見えます。 反面、冒頭の探偵役が行う独白場面や、何故か変えた題名は 上記意向と反対になっています。 有名な原作を思い出せなくする目的の題名でしょうか。
原作がある場合はそれも考慮します
色々な呼び方があり、少しずつ意味は異なります
ここではやや影の部分といえるシナリオを読みます