検事・霞夕子 夏の記憶

「検事・霞夕子」について

原作者の「夏樹静子」は、学生時代から「夏樹しのぶ」のペンネームで
小説を書いていたが、「夏樹静子」名義では江戸川乱歩賞次点の「天使
が消えてゆく」以来で、約40年です。

作品数はかなり有りますが、シリーズ・キャラクターは少なくて、
「弁護士・朝吹里矢子」と「検事・霞夕子」のみです。

どちらも短編作で、作品数も多くはありません。
それに反して、双方共にテレビドラマ化では、人気があり度々登場して
います。

「検事・霞 夕子」も、作品集3冊の短編が10作強です。

ドラマは、桃井かおり主演で10作
鷲尾いさ子主演で20作
床島佳子主演で5作
真矢みき主演で2作
沢口靖子主演で1作と多いです。

単純に数えても、原作がたりません。
重複もありますし、非シリーズの作品の転用もあります。
そして、原作小説の有無が不明なドラマも多数あります。
いわゆる、オリジナル脚本です。

短編でトリック派では」ないので、原作は地味な作品です。
ただ、ドラマ化で肉付けしやすく、オリジナル性が少ない内容に
なっても、サスペンス・ドラマとしては丁度良い程度なのだと
思います。

原作の転勤・単身赴任もなく、刑事や事務官が変わっても作品と
しては、主人公と家族を固定してシリーズ化が成り立ったと思います。

ただし、「桃井シリーズ」・「鷲尾+床島シリーズ」・その他に
分かれます。

「夏の記憶」は、原作小説の有無は不明です。
オリジナル脚本ではないかと思えます。

台本について

題名:「検事・霞夕子 夏の記憶」:台本:決定稿
   2003年
原作:「?」:夏樹静子
脚本:橋本 綾
演出:斎藤光正
主なキャスト
霞 夕子(横浜地検・捜査検事):鷲尾いさ子
間宮知佳:丘みつ子
秋野公平:高橋長英
郡 進一:中原丈雄
安西葉子:山下容莉枝
球磨功三郎(横浜地検・検察事務官):斉藤洋介
小野進(神奈川県警・警部補):木場勝巳
中田裕次(刑事):唐渡亮
井口良三:神山 繁
柳沢信子:原知佐子
霞 友行:村田雄浩
霞 瑞江:朝丘雪路

ドラマ「検事・霞夕子 夏の記憶」について

ストーリーは、サスペンスドラマで多い倒叙形式風で進みます。
これは、配役を見れば犯人が分かるという、サスペンスドラマの
宿命を避ける事が出来ます。

代わりになにを謎に持ってくるかです。
本作では、動機です。

または、犯人と被害者の間のミッシングリンクがテーマです。
小説ならば、ありふれた結果と言われるものでしょうが、マニア
以外の視聴者を対象にすると、丁度良いレベルなのだろうと
思います。

女性の探偵役で、アクションなしの推理ドラマとして、霞夕子の
キャラクター設定は、サスペンスドラマ向きであり、複数の
シリーズとなっていると思います。

捜査検事は実際は、沢山の物件を抱えており現地捜査にはなかなか
出向けないと言われていますが、小説・ドラマでは、結構長い時間
を一つの事件に掛けています。

地方を舞台にしたり、複数案件を同時に扱う設定にする事も多い
です。
ただ横浜地検はもっと忙しいとも思います。

ドラマ等の、捜査官の専任性は現実はどうかという内容です。
それを、割り切って観て面白い内容のものが、多数回繰り返し使用
されるものと思います。

ただ、選ばれ方に運・不運は有るはずです。

原作がある場合はそれも考慮します

色々な呼び方があり、少しずつ意味は異なります

ここではやや影の部分といえるシナリオを読みます