飛香落の下手の１七桂跳び早仕掛けは端を突破できるのでそこ
からが勝負です。
ただ上手が定跡通りに受けずに変化する事もあります。
基本的には、端を守り切るのは無理ですが、下手を混乱させて
乱戦に持ち込む狙いです。
上手の３三角から２二金は、下手が１二歩を打たなかったので
変化しました。
ただ如何にも形が悪く、駒が偏り、しかも８八角の利きにあり
ます。
３三角も１七桂の跳ぶと当たる位置でどうやっても良さそうに
見えます。
下手は慎重に玉を囲い、右銀も繰り出して陣形を整えて・・
やりたく成りますが、必要性は必ずしもありません。
上手は、１筋の攻撃を遅らせ、陣形整備の時間を稼ぎました。
本局は、下手・１七桂早跳び急戦に対して、上手が変則な陣形で
半急戦になりました。
結局は下手は、１筋を破り・と金を作り・竜を作りましたがその
タイミングは遅れました。
その結果として、上手は攻撃の形が間に合い攻め合いになりまし
た。
飛香落では、下手としては望まない展開といえます。
実戦は、上手が攻め合い勝ちと見たので、１手勝ち狙いにでました
不利なら受けに回り混戦です。
上手の変化が、下手を迷わせて混戦に出来た形です。
上手としては、作戦成功に入るでしょう。
なりました。