飛香落と飛落には、上手は「お神酒指し」という戦型があります。
あえて、角交換をして、玉は中住まい・３二金と７二金と左右に金を開きます。
いうまでもなく、下手からの角の打ち込みを防ぐためです。
上手は、角交換をして力戦形にして、攻撃に活路を見つけようとする指し方です。
多くの人は、この戦型は上手に勝ち目がない・有利になるとは思えないと言います。
実際に大駒落以上で上手から攻撃するのは、全て無理攻めなのですが
ただ下手にとっては、受けが苦手な場合が結構あります。
いくら無理攻めと言ってもとがめなければ、無理が通るかも知れません。
少なくても短期決戦になりやすいです。長期戦になれば下手が有利に
なりやすい戦型でしょう。
飛香落ちでは、端にも上手は傷があるので、２二金で戦う時もあります。
角交換はどちらからするかの問題もあります。
下手が角道を止めそうならば、手損でも上手から交換する場合もあります。
上手が無理攻めをするには、７筋の歩の交換が必要です。
下手はこれを避けるのが普通です。本局の下手はその気配がないので、上手も
少し様子を見た感があります。
その後は、上手のひたすら無理攻めです。
ただ、下手は対応方針があいまいになってしまって、気がつけば上手が成功の形です。
お神酒指しは、下手が指し方を知っている事が必要でしょう。
力戦は好んで選ぶ事はないでしょう。知っておれば、誘う事も有効です。