飛香落での、下手の端歩交換を避ける２三銀型です。
ただし、下手の攻め駒に近づきますし、上手の駒も偏ります。
下手は、居飛車が普通の選択ですし、棒銀も同様です。
ただし、左辺に盛り上がる作戦もありますが、端の２手は無駄になる可能性
はあります。
下手の棒銀の選択は、一旦飛先の歩交換をするかどうかです。
棒銀で直線的には、歩交換は手損ですが、飛先が軽いと上手の４五歩からの
捌きのタイミングが難しいというメリットがあります。
下手が、飛先の歩交換をしてからゆっくりと棒銀で攻めると、上手も
４五歩以下の捌きはやりにくいでしょう。
この形は、１四での銀歩交換に進む事が多いです。
端を相手にするのは、下手の狙いになります。
しかし、上手の駒もそちらに偏っているので、４五歩からの捌きも
通常よりもリスクは高いです。
結局は、駒を持ち合った攻め合いになる事が多いです。
どちらも避ける理由がないとも、いえますが、同時に負担も大きいです。
本局は、下手の１・２筋の攻めにたいして、下手が上手に４筋に、と金
を作らせた事が敗因となりました。
玉に対する影響が距離の関係で全く異なります。
従って、４四歩から４三銀も疑問になります。
あくまでも、１・２筋を破る事を優先させるべきでした。