「ストックホルムの密使」について
有料の衛星放送やケーブルテレビ等では、各種の映画やドラマが放映 されています。 主に旧作ですが、時々は新作が放送されます。 NHK衛星放送でも、話題の原作作品がドラマ化されています。 その中でも、人気のあった作品は地上波で再放送がされています。 これらの作品については、特徴として原作にかなり忠実であると 言えます。全く同じ事はありませんが、無理に変える事は少ないです。 佐々木譲は多岐の作品を発表していますが、10数年前に戦記3部作を 発表しています。3作のみではありませんが、同じ叢書で登場人物に 重なりが有ることから3部作と呼ばれたのでしょう。 「ベルリン飛行指令」第二次世界大戦の前 「エトロフ発緊急電」第二次世界大戦勃発時 「ストックホルムの密使」第二次世界大戦終了間際 ジャンルとしては、冒険小説に入る小説ですが、それまでの日本の 作品の主流であったロールプレイング方式でなく、ヒギンズや フォレット等で使用されている複数ストーリーの同時進行+巧妙な 切り替え+最後での統合という手法を取り入れて効果をあげました。 その後は、この手法は日本でも中心になりました。 「エトロフ発緊急電」は多くの賞を得た代表作ですが、そのドラマ化 も非常に好評でした。 その結果、「ストックホルムの密使」もドラマ化されたと思います。
台本について
私が保有している台本は、スタッフが実際に使用したもので放送 用語の書き込みが全ページに渡って書き込まれています。 全2部放送で、台本も2冊になっています。 題名「特集ドラマ ストックホルムの密使 第一部(全二部)」 放送「平成7年10月7日、14日」 制作「NHK、NHKエンタープライズ21」 脚本「岡崎 栄」 スタッフと、主なキャストのみ名前が記入されています。 ストックホルムから日本へ、封鎖された地域を抜けて密使が 移動するストーリーですので、登場人物に外国人がいますし、 スタッフにも海外ロケ担当及びコーディネーターが複数明記 されています。 密使の通過ルートを思い出します。
原作・ドラマについて
先にも書いたように、原作の内容をかなり正確にドラマ化して います。 複数地点の話が併行して進む事は、映像化では非常に行い易い ですので相性も良いといえるでしょう。 一部、当時のドキュメント映像も使用して効果をあげています。 これは、小説ではなかなか難しいことです。
原作がある場合はそれも考慮します
色々な呼び方があり、少しずつ意味は異なります
ここではやや影の部分といえるシナリオを読みます