推理小説読書日記(2025/03)
2025年03月03日
ロング・ドッグ・バイ<霞流一>
2009年の作品で、2012年に文庫化された。主人公と主な登場は犬であり、語り手もアローと言う犬だ。当然に犬には名前があり、飼い主らについてもを語る。 俺ことアローらは街に現れた謎と不可能犯罪を調査してゆく。紹介文では、世界初のドギー・ハードボイルドとなっている。
2025年03月03日
レッドクラブ・マーダーミステリー<太田忠司>
2024年の作品だ。第一部でオーストラリアの赤蟹島に世界中から集められた名探偵たちとそこで起きる事件が描かれる。第二部では、第一部が何だったかが判明してゆく、 名探偵たちの正体がわかるが、それは序章でありそこでも事件が起こり、本題と言うべき展開に突入してゆく。第三部ではその双方に関わる謎の真相がわかってゆく。
2025年03月03日
死体をどうぞ<セイヤーズ>
1932年の作品で、1997年に翻訳されて日本で出版された。ピーター卿が探偵役のシリーズの長編7作目であり、後の妻・ハリエットが目撃者として再登場する。事件かどうかは 全く不明だが、ピーターはハリエットが目撃者だという理由だけで他殺と見込み、捜査に没頭する。
2025年03月03日
カード・ウォッチャー<石持浅海>
2013年の作品だ。カード・ウオッチャーはタイムカードと勤務を調べる労働基準監督官を言う通称だ。会社内の事故で労基監察官が来る日に、社内で死体が見つかり、総務担当者は 隠蔽と対応に追われる。監察官が聞き取り等で問題が明らかして、さらには終了した後に社員を集めて、死体は事故か他殺と指摘して、さらにはその真相も指摘してゆく。
2025年03月03日
悪魔と恋人たち<海渡英佑>
1986年の短編集で、国会図書館デジタルで読んだ。あとがきで作者は「人の心のミステリーで、愛や、懐疑と嫉妬を描く」言う。その内容に沿った短編10作を収録する。 色々の立場の視点から描き、日常の謎から犯行まで含み、バッドエンドからハッピーエンドまで多彩な内容だ。
2025年03月09日
崩れる脳を抱きしめて<知念実希人>
2017年の作品だ。主人公の研修医・碓井蒼馬は家庭に複雑な事情を抱えるが、地域治療を学ぶ岬病院で院長らと、脳腫瘍のある女性・ユカリこと弓狩環と出会う。 さらにユカリの友人の患者・朝霧由とも会う。色々の出会いと出来事があるが、研修は終わる。2週間後に碓井はユカリの死を聞いて岬病院に行くとユカリとの出会い自体を 否定されるが納得できない。
2025年03月09日
飛鳥高探偵小説選4<飛鳥高>
2018年に再編集された作品集だ。長編「青いリボンの誘惑」と、短編・中編を9作収録する。さらに著者解題も収録されている。このシリーズの作品集も4冊目であり、 1作ずつ収録の長編はまだ多数残っているが、短編は過去の作品集との重複が増えてきた。
2025年03月09日
全悪 警視庁追跡捜査係<堂場瞬一>
2025年の作品で、警視庁追跡捜査係シリーズの13冊目になる。しりーズも多い作者だが、普通は数冊から10冊で完結することが多い。その後は作者の他のシリーズで ゲスト的に登場する。だが過去の未解決事件を扱う警視庁追跡捜査係シリーズは完結は見えない。未解決事件は警察小説の中心テーマだからだろう。
2025年03月09日
さかのぼり喫茶おおどけい<内山純>
2025年の作品で、どうやら「喫茶おおどけい」シリーズの2作目となったようだ。その喫茶店では客は過去へ時間移動するという架空設定だ。その喫茶店がある商店街で 会合を開き、街を盛り上げることを話し合う。悩みを持つメンバーが喫茶店での過去の記憶うぃ経て、街おこしに参加してゆく。
2025年03月09日
猫の耳に甘い唄を<倉知淳>
2024年の作品だ。冒頭に「この小説の『犯人の書いた文書』は犯人が書いたものだが内容が真実とが限らない」と書かれてて始まる。ミステリーの覆面作家・冷泉と、 四流作家の弟子の久高の会話を中心に展開してゆく。冷泉に届く手紙・・ファンレター?怪文書の内容が犯罪に関わると疑い警察に通報するが、事件は複雑化する。
2025年03月09日
三十三間堂の矢殺人事件<山村美沙>
1987年の作品集で、電子書籍で読んだ。連作ではない純粋の短編集であり、7作収録する。狩矢警部が登場する作品は2作で、警察捜査の事件比率も少ない。男女の恋愛が 絡む事件と顛末が多く、日常の犯罪が大きな犯罪につながる展開の作品が中心になっている。
2025年03月15日
芦辺倶楽部 第2号<>
2024年12月の芦辺拓が編集した雑誌だ。秋梨惟喬の中華武侠ミステリの短編4作掲載されている、「もろこしシリーズ」が2作、その他2作となっている。芦辺拓のデビュー前の 森江春策シリーズの短編2作が掲載されている。そして、それぞれの作者が自作解説している。
2025年03月15日
鏡じかけの夢<秋吉理香子>
2018年の作品集で、鏡をテーマにして題名に含まれる短編5作「泣きぼくろの鏡」「ナルキッソスの鏡」「繚乱の鏡」「奇術師の鏡」「双生児の鏡」を収録する。幻想小説、 犯罪小説、時代小説の味も混ざるが、ほぼホラー小説風と感じる。
2025年03月15日
砂男<有栖川有栖>
2025年の作品集で、1997年から2023年の短編を6作収録する。作者によれば、のちにシリーズ作品集に含める予定の作品や、法律改正の影響がある作品、長編にする予定だ った作品、を含む。江神二郎・学生有栖シリーズが2作、火村英生・作家有栖シリーズ2作を含んでいる。
2025年03月15日
十津川警部 特急「雷鳥」蘇る殺意<西村京太郎>
2006年の作品で、2007年に文庫化された。15年前に「雷鳥」のお座敷列車で起きた事件、西本刑事はそれの情報を探す人物に出会い興味を持って調べ始めた。十津川警部の 妻・直子のブログへのコメントにそのお座敷列車の情報があった。15年前の事件関係者が殺害されて、十津川らが調べはじめる。
2025年03月15日
夢をまねく手<宮野村子>
2024年に出版された作品集だ。作者の作品集未収録だった少年少女向けのジュブナイル作品を集めた。その多くが懸賞探偵クイズであることが特徴だ。だが、同時に本来は 重要である筈の解決編が省略されて、説明なしの解答だけがある。易しい内容が多いのだが、クイズであって、完結小説でないのが惜しい。
2025年03月15日
十三の墓標<内田康夫>
1987年の作品で、電子書籍で読んだ。分類としては岡部警部シリーズになるのだが、実際の主人公は警視庁捜査1課の坂口刑事だ。坂口を姉夫婦の幼い娘が訪ねてきて、 姉夫婦がいなくなったと言った。さらに死体が発見され、坂口は調べ始める。背景に和泉式部の墓や伝説が絡んでくる。
2025年03月21日
沖縄海賊<笹沢左保>
1965年の作品で、1981年に文庫で復刊された。保険会社の海損部調査課勤務の草野周作が主人公だ。多額保険金がかけられた貨物船が沖縄方面で沈没した、草野は それに疑惑を持って調査を開始したが、同僚が殺害された。調査は沖縄に向い、対立する集団の戦いに巻き込まれて行く。
2025年03月21日
渡邊温選集 ああ華族様だよと私は嘘を吐くのであった<>
2024年に出た復刊の作品集だ。編・絵 YOUCHAN で渡辺温の短編・掌編から16作を選び、それに挿絵を描いた。さらに、収録作を旧仮名・旧漢字で収録するという 特徴もある。ただ、現在では完全に再現は難しいようで、そもそも初出当時の活字が読み辛い事情もあったようだ。加えて、長山靖生の解説も収録した。
2025年03月21日
夕陽はかえる<霞流一>
2007年の作品だ。プロの暗殺組織・影ジェンシーを舞台にして、そこに属する殺し屋たちの殺人事件と決闘を描く。殺し屋「カエル」が不可能殺人されて、その方法から 同僚の手口と判り、同僚の瀬見塚が調べ始める。後釜狙いと、依頼される仕事狙いの殺し屋等が、それぞれの殺害方法を駆使して死闘を行う。
2025年03月21日
死仮面(オリジナル版)<横溝正史>
1949年の新聞連載作品で単行本にならなかった、1982年に見つかったものに不明の連載文を中島河太郎が補筆して刊行された。1998年にその補筆部分を、発見された横溝の文で 差し替え「新装版」として出版された。今回の「オリジナル版」」は、「新装版」に発見された草稿を資料として加えて、名称を変えて復刊された。
2025年03月21日
ストーンサークルの殺人<クレイヴン>
2018年の作品で、2020年に翻訳して日本で出版された。英国の国家犯罪対策庁のワシントン・ポーが主人公でその捜査方法に対する、周囲・上司・組織トップや他の 組織らからの反発のなかで、少数の仲間と様子見の人々と共に強引に進む。不可能状況犯罪、ミッシングリンク、連続?事件、捜査への罠等を多数盛り込む。
2025年03月21日
追越禁止 夜明日出夫の事件簿<笹沢左保>
1991年の作品で、電子書籍で読んだ。元刑事のタクシー運転手・夜明日出夫が探偵役のシリーズの1作だ。岩手県の土地開発が行われている中で、老女が地権者の土地だけだ 残っていた。その家族の1人を乗せて岩手に行った夜明は、土地騒動とそれに絡む事件に巻き込まれて行く。関係者は老女に振り回されてゆく。
2025年03月27日
エンタングル:ガール<高島雄哉>
2019年の作品で、2022年に文庫化された。主人公の高校生・守凪了子は映画監督が希望であり、入学して映画研究部に入部した。コンテスト用の撮影を決めるが、脚本 作成とスタッフ集めが進まない。ようやくに夏休み最終日の締め切りを目指して開始したが、その過程で奇妙なことに出会い、SF世界が展開して行く。
2025年03月27日
機械仕掛けの太陽<知念実希人>
2022年にの作品で、2025年に文庫かされた。2019から2022年にかけて起きたコロナ・ウィルス禍の中に、医療現場で闘った医師や看護師たちの苦境を描いた。シングル マザー医師、看護師、ベテラン町医者らを中心に、その周辺の子どもと母、恋人と田舎の家族、息子と街の人々らを描く。政府や無理解な反対者らが苦境を広げてゆく。
2025年03月27日
まやかしうらない処<山本巧次>
2022年の作品で、副題が「信じる者は救われる」だ。江戸時代の街を舞台にした時代小説だ。主人公の占い師・千鶴は、実際は人の観察と推理の能力と会話力で客を納得させて、 高い料金を得ていた。さらには仲間と共に、占いで得た情報からそれを調べる、だが事件とその黒幕に狙われる。
2025年03月27日
獅子の城塞<佐々木譲>
2013年の作品で、2016年に文庫化された。戦国時代に主人公・戸波次郎左は織田信長の指示で築城技術を得るために欧州に向かった。苦労してつくが、欧州も勢力が変わる時で 、城や城塞都市を作り始めていた。技術を得て行くが、日本では家康の時代になっていた、主人公は欧州で次第に信頼され妻子を持つと共に、そこで生涯を終えてゆく。
2025年03月27日
かぶきもん<米原信>
2025年の作品集だ。江戸時代の歌舞伎の世界を、競い合う役者・尾上菊五郎と市川團十郎、歌舞伎作家・鶴屋南北、芝居小屋主で金主の大久保今助らを中心に描く。短編 6作からなる連作集で、江戸時代の街の様子と風俗と芝居と芝居小屋と、そこでの興行等をダイナミックに描く。
2025年03月27日
女の埠頭<朝山一>
1958年の作品で、国会図書館デジタルコレクションで読んだ。江戸川乱歩の「まえがき」が嬉しいが、ミステリ要素も一部含むが、前半は新宿の青線地域が誕生する過程と その後をmそこで暮らす複数の人々の生活と歴史で描いた。そこでの勢力争いと男女の繋がりで、死とその謎もある。
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2025/03に読んだ本の感想を随時書いてゆく。
本格推理小説が中心ですが、広いジャンルを対象とする。
当然、ネタばれは無しだがそれは理解度で変わる。