推理小説読書日記(2003/06)
2003年6月5日
遠い終着<日下圭介>
この作者は本作以降は、新作を発表していない。この作品は他も含めて1グループを作っている、近い過去をテーマにしています。 テーマはズバリ、下山事件です。作者の1解釈がフィクションの形で提出されます。そこには過去を調べる推理があります。
2003年6月8日
プリズム<貫井徳郎>
一見は非常に凝った構成の小説です。そしてその面白さに注意が行ってしまいます。 しかし、読み終わった時に、長い伝統の本格探偵小説の様式に従っている事に気がつきます。 読者を楽しませる方法で、謎と犯人も隠してしまう狙いが非常に優れています。
2003年6月11日
桜姫<近藤史恵>
歌舞伎を舞台にした第3作です。酒井嘉七>戸板康二>小泉喜美子ときた、歌舞伎もの探偵小説の継承者になるように期待大です。 長篇ですが、事件は戸板作品並に軽い題材を使用しています。舞台には合うように思います。
2003年6月18日
闇先案内人<大沢在昌>
ハードボイルドタッチですが、謎は沢山在ります。ただし、小説内のみでは推理出来にくいので。本格小説とは言えません。 全編、先が見えない状況で進むので退屈する事は全く在りません。全体で特異な雰囲気を感じさせる作者です。
2003年6月20日
歌の翼に<菅 浩江>
SFではなく、「日常の謎」と呼ばれる傾向の本格物です。場所はピアノ教室、探偵役はそこの教師。 この教師が、ピアノ教室の周辺で起きる謎を解いて行く連作です。続編が期待できる終わり方をしています。
2003年6月24日
スパイは裸で死ぬ<島 久平>
後期の作者は、本格推理から離れて、サスペンスと風俗物に転向しているとされています。 作品自体入手しにくいので、確認できませんでしたが、やはりそのようだと確認しました。
2003年6月28日
400年の遺言<柄刀一>
現代から見た歴史ものです。 やや地味な感じがしました、無難という見方もできます。 ただし、最後の真相の部分が二階堂黎人・京極夏彦の小説と類似しているのはややがっかりです。
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遠い終着<日下圭介>
この作者は本作以降は、新作を発表していない。この作品は他も含めて1グループを作っている、近い過去をテーマにしています。 テーマはズバリ、下山事件です。作者の1解釈がフィクションの形で提出されます。そこには過去を調べる推理があります。
2003年6月8日
プリズム<貫井徳郎>
一見は非常に凝った構成の小説です。そしてその面白さに注意が行ってしまいます。 しかし、読み終わった時に、長い伝統の本格探偵小説の様式に従っている事に気がつきます。 読者を楽しませる方法で、謎と犯人も隠してしまう狙いが非常に優れています。
2003年6月11日
桜姫<近藤史恵>
歌舞伎を舞台にした第3作です。酒井嘉七>戸板康二>小泉喜美子ときた、歌舞伎もの探偵小説の継承者になるように期待大です。 長篇ですが、事件は戸板作品並に軽い題材を使用しています。舞台には合うように思います。
2003年6月18日
闇先案内人<大沢在昌>
ハードボイルドタッチですが、謎は沢山在ります。ただし、小説内のみでは推理出来にくいので。本格小説とは言えません。 全編、先が見えない状況で進むので退屈する事は全く在りません。全体で特異な雰囲気を感じさせる作者です。
2003年6月20日
歌の翼に<菅 浩江>
SFではなく、「日常の謎」と呼ばれる傾向の本格物です。場所はピアノ教室、探偵役はそこの教師。 この教師が、ピアノ教室の周辺で起きる謎を解いて行く連作です。続編が期待できる終わり方をしています。
2003年6月24日
スパイは裸で死ぬ<島 久平>
後期の作者は、本格推理から離れて、サスペンスと風俗物に転向しているとされています。 作品自体入手しにくいので、確認できませんでしたが、やはりそのようだと確認しました。
2003年6月28日
400年の遺言<柄刀一>
現代から見た歴史ものです。 やや地味な感じがしました、無難という見方もできます。 ただし、最後の真相の部分が二階堂黎人・京極夏彦の小説と類似しているのはややがっかりです。
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年月別に読んだ本の感想を随時書いてゆきます。
本格推理小説が中心ですが、広いジャンルを対象とします。
当然、ネタばれは無しです。
本格推理小説が中心ですが、広いジャンルを対象とします。
当然、ネタばれは無しです。