推理小説読書日記(2003/04)
2003年4月5日
初稿・刺青殺人事件<高木彬光>
初稿が350枚>改稿(現在の作品)が650枚と大きく変わった作品です。 当然、初稿は絶版で高価でした。初稿は問題も多いが、巨匠のデビュー作でこちらを好む人もいます。 特に変わったのは人称です。ストーリーは変わっていないが、不自然な所、説明不足な所が大幅に改良されています。
2003年4月9日
鎮魂歌<馳星周>
副題が「不夜城2」です。「不夜城」は小説も映画も見ていないので、2の意味はわかりません。 帯には2年後と書いてあります。ハードボイルドなのか冒険小説なのか、それともノアールと呼ばれているものなのか? どうも本格以外は知識不足で分かりません。中国人の名前が覚えにくいので作品のテンポについていけない。 この分野ももうすこし読む必要があるようです。
2003年4月11日
骸骨島<高木彬光>
ジュニア向けの冒険小説です。しかも、ファンの個人出版です。勿論著作権者の了解は取っています。 非常に珍しい作品です。高木氏のマニア向けで、推理小説とは言えないし子供向けでもあり、一般には面白くはないでしょう。 私は、高木ファンです。読める事じたいがうれしいです。
2003年4月22日
若きウエルテルの怪死<梶龍雄>
時代を若干遡った、旧制高校シリーズの1作です。梶龍雄の作家歴は長いですが、一般には江戸川乱歩賞を「透明な季節」で 受賞してからが有名です。このシリーズは時代背景と本格推理がうまく噛み合っており次はどこの学校だろうと予想競争にもなりました。 本作は少し趣が違いますが旧制二高が舞台です。
2003年4月22日
時計を忘れて森へ行こう<光原百合>
主人公が少女で探偵役が大人の作品が増えています。年代差か学生同士ののんきな会話は、ついてゆけない所があります。 推理小説部分が少なく、主人公の生活等が長い作品が認知されたように思います。ただし、あくまでバランスを保つ力が必要です。 本作は、3連作です。推理部分の弱さが目に付きますが、バランスは保てているので、水準作と思います。
2003年4月25日
十八の夏<光原百合>
推理作家協会賞短篇賞受賞。 登場人物をあいまいにして、謎を作る方法はかなり試みられています。 個人的には、連城三紀彦で完成され、これを越えるのはかなり難しいと思っています。流石にうまくまとめています。 ただ連城作品を読みすぎの私には、まだまだの思いがあります。
2003年4月28日
GOTH<乙 一>
本格ミステリ大賞受賞。 古い世代の私には、なかなか理解が難しい作品集です。読者に決して安心感を与えない構成は短篇では効果を感じます。 でも、長編は読むのをためらいます。私にとっての、ひとつの壁でしょうか。
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初稿・刺青殺人事件<高木彬光>
初稿が350枚>改稿(現在の作品)が650枚と大きく変わった作品です。 当然、初稿は絶版で高価でした。初稿は問題も多いが、巨匠のデビュー作でこちらを好む人もいます。 特に変わったのは人称です。ストーリーは変わっていないが、不自然な所、説明不足な所が大幅に改良されています。
2003年4月9日
鎮魂歌<馳星周>
副題が「不夜城2」です。「不夜城」は小説も映画も見ていないので、2の意味はわかりません。 帯には2年後と書いてあります。ハードボイルドなのか冒険小説なのか、それともノアールと呼ばれているものなのか? どうも本格以外は知識不足で分かりません。中国人の名前が覚えにくいので作品のテンポについていけない。 この分野ももうすこし読む必要があるようです。
2003年4月11日
骸骨島<高木彬光>
ジュニア向けの冒険小説です。しかも、ファンの個人出版です。勿論著作権者の了解は取っています。 非常に珍しい作品です。高木氏のマニア向けで、推理小説とは言えないし子供向けでもあり、一般には面白くはないでしょう。 私は、高木ファンです。読める事じたいがうれしいです。
2003年4月22日
若きウエルテルの怪死<梶龍雄>
時代を若干遡った、旧制高校シリーズの1作です。梶龍雄の作家歴は長いですが、一般には江戸川乱歩賞を「透明な季節」で 受賞してからが有名です。このシリーズは時代背景と本格推理がうまく噛み合っており次はどこの学校だろうと予想競争にもなりました。 本作は少し趣が違いますが旧制二高が舞台です。
2003年4月22日
時計を忘れて森へ行こう<光原百合>
主人公が少女で探偵役が大人の作品が増えています。年代差か学生同士ののんきな会話は、ついてゆけない所があります。 推理小説部分が少なく、主人公の生活等が長い作品が認知されたように思います。ただし、あくまでバランスを保つ力が必要です。 本作は、3連作です。推理部分の弱さが目に付きますが、バランスは保てているので、水準作と思います。
2003年4月25日
十八の夏<光原百合>
推理作家協会賞短篇賞受賞。 登場人物をあいまいにして、謎を作る方法はかなり試みられています。 個人的には、連城三紀彦で完成され、これを越えるのはかなり難しいと思っています。流石にうまくまとめています。 ただ連城作品を読みすぎの私には、まだまだの思いがあります。
2003年4月28日
GOTH<乙 一>
本格ミステリ大賞受賞。 古い世代の私には、なかなか理解が難しい作品集です。読者に決して安心感を与えない構成は短篇では効果を感じます。 でも、長編は読むのをためらいます。私にとっての、ひとつの壁でしょうか。
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年月別に読んだ本の感想を随時書いてゆきます。
本格推理小説が中心ですが、広いジャンルを対象とします。
当然、ネタばれは無しです。
本格推理小説が中心ですが、広いジャンルを対象とします。
当然、ネタばれは無しです。