推理小説読書日記(2003/03)
2003年3月2日
ゴッホ殺人事件<長井彬>
他にも同題の作品もあり、それを含めてゴッホは推理小説向きなのでしょうか。 とは言っても、作品とか何かが狂言回しになるだけで、小説の筋は全く異なる ので楽しみが少なくなる事はありません。
2003年3月3日
凶笑面<北森鴻>
蓮丈那智シリーズの第1短篇集です。題材が難しいので量産が聞かないと作者 言っていますし、私もその通りと思います。 ゆっくりと書き継ぐと思いますが、第1集の面白さを保つ事は至難の事では ないかと思います。
2003年3月4日
見えない人々<南部樹未子>
連作短篇集です。あるいは、通常の短篇集と言った方が正確でしょう。 テーマに共通性はありますが、作品的には個別です。 でも何故か、統一テーマの連作集に感じてしまいます。
2003年3月6日
佐渡・密室島殺人<深谷忠記>
久ぶりの黒江・笹谷シリーズです。 安定した本格推理小説ですが、やや作風の変化が感じられます。ひとつは長い・ そして謎が少なくなり長く引っ張る傾向にあることです。 今までが内容が濃かったといえなくもないですが、ページ数が増えているだけに 薄味に感じます。
2003年3月8日
いつか虹を渡りたい<辻真先>
ユーカリおばさん登場のジュブナイルです。本格ですが当然に読者層にあわせた 内容です。それにしても、色々書いています。
2003年3月11日
真犯人<高木彬光>
検事霧島三郎シリーズの短篇集です。4作収録。 この作者へのイメージは、最初に何を読むかまたは、どのシリーズを多く読んで いるかで左右されます。霧島シリーズは、トリックよりも人間関係とサスペンス を中心にしています。別傾向を読みたい人は、別シリーズを読めばよいでしょう。
2003年3月13日
妖魔切断譜<貫井徳郎>
時代ものというべきか、伝奇ものというべきか、やや変わった内容の本格推理作品 です。レベルの高いデビュー作の呪縛を払いのけた感のある作者の注目度は高い です。
2003年3月14日
硝子のドレス<北川歩実>
まだ覆面作家なのだろうか、私が知らないだけでしょうか。 ダイエットミステリまたはサスペンスです。 ありがちと言えばありがちな作品であるし、ひねってあると言えばそうとも言えます。
2003年3月17日
鷲尾三郎名作選<鷲尾三郎>
アンソロジーに度々登場し、作品の入手は困難な作者です。 反面、この作品集以外はあまり面白い作品はないという人もいます。古き時代の作品 には違いありませんが、愉しめたらそれで良いと思います。
2003年3月18日
温泉街殺人事件<川辺豊三>
熱海付近を舞台にした連作集です。ジャンルは・・・。薄味の本格に近いでしょうか。 作者が書きたい内容が先にあるという感じで、ジャンルはあとからついてくる作品集 でしょう。地味だが手堅い感じがします。
2003年3月20日
迷宮遡行<貫井徳郎>
デビュー第2作目の「烙印」のテーマを、違う観点から書き直した作品との事です。 「烙印」は読んでいますが、都合よく細部は忘れてしまうので、全くの別作品として 愉しめました。手堅いのか大胆なのか、注目です。
2003年3月24日
おせっかい<松尾由美>
最近はやりの作中作とそれを読んだ登場人物の作品です。 新感覚ミステリと帯に書いてあります。確かにふえたことは事実ですが、全くなかった 訳でないので、読後感は微妙です。最近は、またかと感じる傾向が強いです。
2003年3月26日
現代忍者考<日影丈吉>
入手困難本だった作品です。 妙な登場人物ばかり出てきます。怪しげな不可能犯罪と解決・・・。 評価が難しいゆえに、幻になりかけていた作品と思います。
2003年3月27日
私のハートにあなたのメスを<辻真先>
奇想を自由に盛り込む推理作家、辻真先の作品です。 本作も幽霊が登場して、事件を追います。それでも本格推理を盛り込むのはさすがの感じがします。 なんでも可の作者が推理小説を選んだことに感謝しましょう。
2003年3月31日
金雀枝荘の殺人<今邑彩>
閉ざされた館での事件は今では定番になっています。 空間が限られるだけに過去に遡ることが一般的になっています。本作も同様ですが、作りものの 本格推理の定番の他の趣向も盛りこまれています。そして、時間が複雑に構成されています。
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ゴッホ殺人事件<長井彬>
他にも同題の作品もあり、それを含めてゴッホは推理小説向きなのでしょうか。 とは言っても、作品とか何かが狂言回しになるだけで、小説の筋は全く異なる ので楽しみが少なくなる事はありません。
2003年3月3日
凶笑面<北森鴻>
蓮丈那智シリーズの第1短篇集です。題材が難しいので量産が聞かないと作者 言っていますし、私もその通りと思います。 ゆっくりと書き継ぐと思いますが、第1集の面白さを保つ事は至難の事では ないかと思います。
2003年3月4日
見えない人々<南部樹未子>
連作短篇集です。あるいは、通常の短篇集と言った方が正確でしょう。 テーマに共通性はありますが、作品的には個別です。 でも何故か、統一テーマの連作集に感じてしまいます。
2003年3月6日
佐渡・密室島殺人<深谷忠記>
久ぶりの黒江・笹谷シリーズです。 安定した本格推理小説ですが、やや作風の変化が感じられます。ひとつは長い・ そして謎が少なくなり長く引っ張る傾向にあることです。 今までが内容が濃かったといえなくもないですが、ページ数が増えているだけに 薄味に感じます。
2003年3月8日
いつか虹を渡りたい<辻真先>
ユーカリおばさん登場のジュブナイルです。本格ですが当然に読者層にあわせた 内容です。それにしても、色々書いています。
2003年3月11日
真犯人<高木彬光>
検事霧島三郎シリーズの短篇集です。4作収録。 この作者へのイメージは、最初に何を読むかまたは、どのシリーズを多く読んで いるかで左右されます。霧島シリーズは、トリックよりも人間関係とサスペンス を中心にしています。別傾向を読みたい人は、別シリーズを読めばよいでしょう。
2003年3月13日
妖魔切断譜<貫井徳郎>
時代ものというべきか、伝奇ものというべきか、やや変わった内容の本格推理作品 です。レベルの高いデビュー作の呪縛を払いのけた感のある作者の注目度は高い です。
2003年3月14日
硝子のドレス<北川歩実>
まだ覆面作家なのだろうか、私が知らないだけでしょうか。 ダイエットミステリまたはサスペンスです。 ありがちと言えばありがちな作品であるし、ひねってあると言えばそうとも言えます。
2003年3月17日
鷲尾三郎名作選<鷲尾三郎>
アンソロジーに度々登場し、作品の入手は困難な作者です。 反面、この作品集以外はあまり面白い作品はないという人もいます。古き時代の作品 には違いありませんが、愉しめたらそれで良いと思います。
2003年3月18日
温泉街殺人事件<川辺豊三>
熱海付近を舞台にした連作集です。ジャンルは・・・。薄味の本格に近いでしょうか。 作者が書きたい内容が先にあるという感じで、ジャンルはあとからついてくる作品集 でしょう。地味だが手堅い感じがします。
2003年3月20日
迷宮遡行<貫井徳郎>
デビュー第2作目の「烙印」のテーマを、違う観点から書き直した作品との事です。 「烙印」は読んでいますが、都合よく細部は忘れてしまうので、全くの別作品として 愉しめました。手堅いのか大胆なのか、注目です。
2003年3月24日
おせっかい<松尾由美>
最近はやりの作中作とそれを読んだ登場人物の作品です。 新感覚ミステリと帯に書いてあります。確かにふえたことは事実ですが、全くなかった 訳でないので、読後感は微妙です。最近は、またかと感じる傾向が強いです。
2003年3月26日
現代忍者考<日影丈吉>
入手困難本だった作品です。 妙な登場人物ばかり出てきます。怪しげな不可能犯罪と解決・・・。 評価が難しいゆえに、幻になりかけていた作品と思います。
2003年3月27日
私のハートにあなたのメスを<辻真先>
奇想を自由に盛り込む推理作家、辻真先の作品です。 本作も幽霊が登場して、事件を追います。それでも本格推理を盛り込むのはさすがの感じがします。 なんでも可の作者が推理小説を選んだことに感謝しましょう。
2003年3月31日
金雀枝荘の殺人<今邑彩>
閉ざされた館での事件は今では定番になっています。 空間が限られるだけに過去に遡ることが一般的になっています。本作も同様ですが、作りものの 本格推理の定番の他の趣向も盛りこまれています。そして、時間が複雑に構成されています。
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年月別に読んだ本の感想を随時書いてゆきます。
本格推理小説が中心ですが、広いジャンルを対象とします。
当然、ネタばれは無しです。
本格推理小説が中心ですが、広いジャンルを対象とします。
当然、ネタばれは無しです。